風営法施行条例等の改正(平成27年12月28日公布)

◆改正の経緯、概要

最近における風俗営業等の実情及びダンスをめぐる国民の意識の変化等を受け、平成27年6月24日、風営法の一部改正が行われました。主な改正の内容は記のようになっています。(施行日:平成28年6月23日)

          
主な改正の内容
ダンス自体に着目した規制を改め、客にダンスをさせる営業(ダンス教室とダンスホール)の一部を風営法から除外
特定遊興飲食店営業の制度をつくり、設備を設けて客に遊興(ダンス等)をさせ、かつ、客に酒類の提供を伴う飲食をさせる営業を深夜において営むものを許可制の下で認める。

改正に係る一部規定については、都道府県の条例により具体的な制限等を定めることとされています。

 

◆現行と改正風営法比較

現行と改正風営法比較

 

◆特定遊興飲食店とは?

特定遊興飲食店は以下の3つの要件を満たす飲食店とされています。

1.深夜(午前0時~午前6時まで)に営業すること
2.客に「遊興行為」をさせること
3.客に「酒類」を提供すること

*「遊興行為」はダンスなどをさせる、客にダンスやショーを見せる、スポーツなどの映像を不特定の客に見せる行為(ダンスをさせる「クラブ」や「ライブハウス」などが該当します)

特定遊興飲食店営業の手続き

◆営業種別

ナイトクラブその他設備を設けて客に遊興をさせ、かつ、客に飲食をさせる営業(客に酒類を提供して営むものに限る)で、午前6時後翌日の午前0時前の時間においてのみ営むもの以外のもの(風俗営業に該当するものを除く)

◆許可申請が必要な地域等

◇営業所を設置することが許容される地域は次の地域となります。
→各都道府県の条例で定める地域

◇保全対象施設として指定された施設周辺に営業所を設置することは制限されています。
→各都道府県の条例で定める施設

◆許可を受けることがでいない人

  • 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ない者
  • 1年以上の懲役若しくは禁錮の刑に処せられ、又は一定の罪(風営法第4条第1項第2号に列記)を犯して1年未満の懲役若しくは罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
  • 集団的、常習的に暴力的不法行為を行うおそれのある者
  • アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
  • 風俗営業の許可を取り消されて5年を経過しない者
  • 法人の役員、法定代理人が上記の事項に該当するとき など

◆営業所の基準

営業所の構造設備が次の基準を満たしている必要があります。

○ 客室の床面積の基準

  • 33平方メートル以上

○ 客室に見通しを妨げる設備がないこと。

○ 善良な風俗等を害するおそれのある写真、装飾等の設備がないこと。

○ 客室の出入口に施錠の設備がないこと。

○ 営業所の照度

  • 10ルクス以上

○ 騒音、振動の数値が条例で定める数値以下であること など

◆申請書 ・ 添付書類等

申請に当たっては、次の書類をそれぞれ1通提出してください。

  • 許可申請書
  • 営業の方法を記載した書類
  • 営業所に係る賃貸借契約書(使用承諾書)及び建物に係る登記事項証明書等
  • 営業所の平面図及び営業所の周囲の略図
  • 営業者に係る書類(個人の場合)
    • 本籍記載の住民票の写し(外国人の場合は国籍等記載の住民票の写し)
    • 市区町村長の身分証明書
    • 登記されていないことの証明書
    • 誓約書(管理者にあっては、2種類あります。)
  • 法人の場合は、定款、法人に係る登記事項証明書及び役員に係る上記の書類
  • 管理者に係る上記枠内の書類
  • 管理者の写真2枚(申請前6月以内に撮影した無帽、正面、上三分身、無背景の縦3.0センチメートル、横2.4センチメートルの写真で、裏面に氏名及び撮影年月日を記入したもの)

◆許可申請手続の流れ

1 申請書・添付書類等準備

2 営業所の所在地を管轄する公安委員会(警察で事務を代行)へ申請
(営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全(第一)課へ提出してください。)

3 申請書が到達した後に審査及び調査を行います。

  • 許可を受けることができる方かどうか。
  • 営業所が営業所の設置を制限する地域に設置されていないか。
  • 営業所の構造及び設備が基準に適合しているかどうか。 など

4 許可の場合は許可証を交付します。
不許可の場合は不許可通知書を交付します。


風俗営業(許可・図面類の作成など)無許可営業で警察から指導を受けた

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1.無許可営業
2.偽り、不正な手段による許可取得
3.名義貸し
4.営業取消、停止処分に違反
5.禁止区域内での営業

これらの違反にはもっとも厳しい罰則が課せられており、『2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金、又はこれの併科』と規定されています。風営法に則った適正手続をしましょう。