2019年6月14日付で「成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律」が公布され、9月14日及び12月14日付で施行されています。
これまでは成年被後見人及び被保佐人の方は、多くの資格・営業許可の取得にあたり欠格事由とされ、資格・営業許可を取得することができませんでした。
しかしこの法律によって、成年被後見人・被保佐人であることは欠格事由が排除され、一方で資格・営業許可の取得にあたりそれぞれ相応しい能力の有無を、それぞれ個別的・実質的に審査する規定が設けられることとなりました。
実際問題としては、風俗営業許可申請にあたり、これまでは申請者(ただし申請者が会社の場合は役員全員)と管理者の「成年被後見人及び被保佐人に登記されてないことの証明書」を法務局に取りに行き、添付することが必要でしたが、2019年12月14日以降は不要となり、手続きが簡素化されました。
一方で宅建業免許や建設業許可の申請においては、従来どおり申請者等の「成年被後見人及び被保佐人に登記されてないことの証明書」が必要ですので、それぞれの手続きごとに必要か否かを確認してください。